子供3歳まで在宅勤務は無理?義務化でどうなるか実体験あり
先日こんなニュースが飛び込んできました。
子供3歳まで在宅勤務、企業の努力義務に 厚労省
少子化対策として育児の時間を増やす政策の整備が進む。厚生労働省は3歳までの子どもがいる社員がオンラインで在宅勤務できる仕組みの導入を省令で企業の努力義務とする。いまは3歳までとする残業の免除権も法改正で就学前までに延ばす。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA050250V00C23A4000000/
このニュースを見てどう思いましたか?「在宅勤務しやすくなってありがたい」「子供がいて家で仕事なんて無理!」でしょうか?
僕は子供が2歳のときから在宅勤務を始めました。当時はちょうどコロナが流行りだしたころで、強制的に在宅勤務&休園となりました。
5歳になった子供はいまは保育園に通っていますが、在宅勤務は続けています。
だから先ほどの反応はどちらもよくわかります。矛盾するようですが、両方の気持ちが交互にやってくる感じです。
このニュースで不安になった方もきっと多かったと思います。
そこで僕が子供といっしょにどうやって在宅勤務をしていたかを紹介します。
やってみたわかったのは、「なんとかなるけど夫婦で協力が必要」でした。
子供がいる状態での在宅勤務のイメージができあがれば、実際に同じ立場に立ったときにもきっと大丈夫。
政府の方針にかかわらず、いつ在宅勤務が必要になるかわからないですよね?
会社員といえど在宅メインの人もいますし、今後在宅フリーランスになるかもしれません。
本記事でイメージを膨らませて、心の準備をしておきましょう!
子供3歳まで在宅勤務は無理?義務化とは?
まずは厚労省からの発表をおさらいしておきましょう。
厚労省の発表とは?
冒頭で紹介した日経新聞の記事を再度掲載します。
子供3歳まで在宅勤務、企業の努力義務に 厚労省
少子化対策として育児の時間を増やす政策の整備が進む。厚生労働省は3歳までの子どもがいる社員がオンラインで在宅勤務できる仕組みの導入を省令で企業の努力義務とする。いまは3歳までとする残業の免除権も法改正で就学前までに延ばす。
育児休業後、復帰しても柔軟に働ける環境を整え、希望する数の子どもを持ちやすくする。2024年中にも育児・介護休業法や関連省令の改正を目指す。
引用 : https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA050250V00C23A4000000/
要点は以下です。
現在、子供が3歳になるまでの間は残業の免除権や原則1日6時間の短時間勤務も選択できるようにすることが企業の義務となっています。
育児・介護休業法
短時間勤務制度 ・・・短時間勤務(1日6時間)ができる制度です。)
法定時間外労働の制限 ・・・残業時間に一定の制限を設ける制度です。
引用 : https://jsite.mhlw.go.jp/yamanashi-roudoukyoku/library/yamanashi-roudoukyoku/kintoushitsu/kintousekoujoukyou6.pdf
政府としては、現在の法律・省令を改正することで、3歳未満の子供がいる社員が在宅勤務しやすくなることを目指しているようです。
厚労省の発表資料も確認しておきましょう。(今後の仕事と育児の両立支援について(論点案))
これは2023年5月15日に行われた「第7回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会」における資料です。報道のもとになったのはおそらくこの資料と思われます。
要点は以下です。
つまり、子供が3歳まで在宅勤務が義務付けられるわけではありません。
就業者が育児と仕事の両立がはかれるよう、行政や企業側に在宅勤務の取り扱いの改善や柔軟な運用を求めるものです。
ネットの意見
報道の内容が実際の趣旨とはかけ離れている印象です。
とはいえ、ネットではどんな意見があったのでしょうか。
「子育てがわかってない」「無理」という意見がありますね。
子供3歳までの在宅勤務 無理かどうか既に一部試した
政府としては、「在宅勤務しながら自宅で育児しろ」とは言ってないことはわかりました。
とはいえ、仕事と育児の両立のために、今後在宅勤務を行う可能性はあなたにもありますね。
そこで、僕が在宅勤務しながら自宅で育児していたときの様子を紹介します。
3歳児クラスに入園(3歳になる年)もコロナで休園に
子供が2歳のころ、コロナの影響で僕は突然在宅勤務となりました。保育園に預け始めて、これでようやく仕事がしやすくなるなと思った矢先のことでした。
戸惑いながらも最初は新鮮な気持ちで在宅勤務を満喫していました。
でもほんとうに「最初のうち」だけでしたね。
- 数分おきにあれしてこれしての嵐
- 「お父さん会議中だから静かにしてね」と伝えた10秒後にはねえねえと寄ってくる
2歳だから理解して約束を守れるわけもないのに、仕事がうまく進められない苛立ちが募りました。
そんな状態で一日をどのように過ごしたかというと、
- 9時半始業。たびたび子供の対応しながらなんとか12時
- 子供の昼食を用意して食べさせる。妻か自分で自分たちの昼食を用意して、食べ終わる前に13時
- 昼食の続きを食べながら午後の業務開始
- お昼寝しないくせに眠くてイライラの子供をなだめつつ、16時には自分も眠気が
- なんとか17時にはキリのよいところまで済ませて子供の夕飯の用意
- 食べて、子供とお風呂に入り、20時半には寝かしつけスタート
- 子供が寝て21時過ぎごろには仕事再開(寝落ちすること頻発)
- 23時過ぎに業務終了
といった感じで、ギリギリすぎでしたね。
つまり夜0時前ごろまで自分の時間なんてほとんどないんですよ。
これやばくないですか?やばいですよね。
子供をみながら在宅勤務したら、ほんとに大変な状態になるのは間違いないです。
育児はパートナーと分担して
僕と妻のどちらが子供の対応をするかは、そのときの仕事次第でかわります。
妻は会議が多いので、昼間は必然的に僕は子供と過ごす時間が長くなります。一方で食事の準備は妻がしてくれることも多く、お互いの状況に合わせて融通しあうことができました。
パートナーといっしょに育児と仕事に向き合えたことが、子供との在宅勤務を乗り越えることができた要因と考えています。
でもそんなよい関係はすぐに生まれるわけではないと思います。
日頃からの家事の分担や思いやりが土台だと強く感じました。
0~1歳とは違った大変さ
僕は子供が0歳のときに半年間の育児休業を取得しました。当然その間は仕事をしていないのですが、もし在宅勤務だったらどうだったでしょうか?
相手は0歳児なので、
- 意思疎通ができるような日本語が向こうからくることは多くない
- 部屋中を走り回ることはない。歩くこともままならない
- お昼寝する
- 夜も20時には寝る
といった感じで、在宅勤務はむしろしやすかったかもと思います。
でも、意思の疎通が難しいことがあるので、育児が簡単というわけではないですけどね。
大変さは人それぞれ
僕と妻の間でも、子供をみながらの在宅勤務に関する考え方は違ってました。
- 僕は仕事をなんとか回すことにいっぱいいっぱいで、自由時間も満足にとれずストレスはたまるばかり
- 妻は通勤や職場での余計な雑事がなくなり、生き生きと仕事に向かう
もし今後あなたが子供みながら在宅勤務になったとき、つらく感じるか、楽に感じるのか。それはわかりません。
でもその気持ちはあなただけのものなので、その気持ちを大事にしつつ、パートナーや会社と相談しながら進めていきたいですね。
子供3歳まで在宅勤務は無理?義務化でどうなるか既に試した まとめ
僕は子供が2歳のときに数か月間、子供をみながらの在宅勤務を経験しました。
僕個人としてはかなりきつかったと印象があります。
- 仕事がたびたび中断されることのストレス
- それにり定時までに仕事が終わらないことのストレス
- 自由時間がないことのストレス
多くのストレスにさらされるので、そんな状態でないことが本当に望ましいですよね。
ただいつ僕と同じ状況になるかわかりません。
少しでもイメージを膨らませておくことをおすすめします!